山形大学工学部では,
「自ら新分野を開拓する能力を育てる大学」
を教育・研究の基本理念としている。
これに基づき,工学部の学部教育について,次の教育理念を掲げる。
「広い視野に立った健全な価値観と,深い専門知識を持ち,人の幸せに貢献できる実践的な工学技術者を目指す人材を育成する」
上記の教育理念を達成するため,次の能力や意識を育成することを学習・教育目標とする。
- A.工学の基礎能力
- B.計画的遂行力とグループ活動能力
- C.創造力,自主的行動力およびコミュニケーション能力
- D.技術者倫理・国際性を兼ね備えたリーダーシップ
- E.自発的・継続的学習能力
- F.職業観
- 各学習・教育目標の内容は以下の通りである。
A.工学の基礎能力:
工学の基礎としての数学,物理学,情報処理の基礎知識を身に付け,それらを応用できる能力を養う。
B.計画的遂行力とグループ活動能力:
実験・演習を通じて,与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめる能力を身につける。また,これらを通じて友人と切磋琢磨しあうことによって,グループ活動能力,協調性,行動力,判断力,指導力を養う。
C.創造力,自主的行動力およびコミュニケーション能力:
卒業研究や実験・演習における実践的勉学を通じて,創造力,構想・着想力,問題発見・解決能力を身につける。さらに,日本語による論理的な思考力・記述力,発表・討議能力,国際的に通用するコミュニケーション基礎力を身につけ,自主的かつ計画的に行動できる能力を養う。
D.技術者倫理・国際性を兼ね備えたリーダーシップ:
山形という恵まれた自然環境のもとで健全な価値観に基づいた技術者倫理観を体得し,外国人教員や国際感覚豊かな教員との触れ合いを通じて外国語に関する教養と国際性を養い,地球的視点から多面的に物事を捉え先導できるリーダーとしての素養を体得する。
E.自発的・継続的学習能力:
知識の単なる暗記ではなく,知識の本質を理解しながら自発的に学習し,自ら新分野を開拓する能力を身につけ,常に進展著しい最先端の分野を取り入れることによって科学技術の進歩と実社会との関わりを理解する能力を育み,社会および科学技術の変化に対応して継続的に学習できる生涯自己学習能力を養う。
F.職業観:
早期から専門領域における自分の関心を見極めることによって目的意識を育み,将来の職業選択を自主的に行える能力と職業観を身につけ,社会と産業の発展に果敢に取り組む挑戦的な意欲を養う。